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オーロラを訪ねて3 [臨時版]





オーロラを訪ねて

(フッテイルーテン クルージング)




今回の旅行はノルウエー沿岸を定期的に巡航する航路“フッテイルーテン”に乗り、バレンツ海に位置するキルケネス港から乗船しノルウエー沿岸各港に拠りながら(33か所)、最終寄港地ベルゲンまでの約2400Km5泊6日のクルージングと沿岸の街観光と船上からのオーロラ観察を楽しむ目的でした。全旅行日程は910日でした。 





 

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フッテイルーテン航路と寄港地】




このフッテイルーテン航路は、ベルゲン港を起点としてキルケネス港までを往復する、1112日の沿岸急行船です。ベルゲン港からキルケネス港までの往路を“北方行き” キルケネス港からベルゲン港までの帰路を“南方行き” と称しています。景勝地“ロフォーテン諸島”の、“ラフテスンデ海峡”を日中通過するのは南方行きですので、私達はキルケネス出発便に乗りました。

このフッテイルーテン航路はドレスコードがなく、ディナーもカジュアルな服装で良いので、防寒服等 スーツケース収納に悩んでいたので助かりました。

日本からのツアー参加者は18名で、男性4人女性14人と圧倒的に女性の参加者が多く、そのパワーに圧倒されました。


  
 

 

  


 
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五日目(10月30日) (クルージング4日目)






 

船旅も半ば過ぎ、今日は北極圏(北緯66°33′39″を通過する。

次第に気温は暖かくなり、船が間違いなく南下をつづけていることが分かります。

島々の雪は依然積もっているが、海の匂いが少し感じられました。(北極圏にいた時は潮の匂いは全くしなかった)






 

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【第5の航路図】

 

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北行き Richard With 号とすれ違い 8:15
Richard With 号:フッティルーテン創業者の名前を付した船



 


 



北極圏分界点通過 9:20



岩礁に設けられた、地球儀のようなモニュメントが確認されました。これが北極圏の分界点のようです。



 

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【北極圏モニュメントと9階デッキでの北極圏祭[イベント]





 



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最上階のサンデッキでは、赤道祭に似て北極圏祭が催され、各人 大スプーン一杯の肝油(タラか?)を飲まされました。([ふらふら]まず~い!)
その後リキュールを小さなカップ一杯振舞われました。(これはグーッ![わーい(嬉しい顔)]

この地方は日照時間が少ないので、くる病等の予防の為にビタミンDが多く含まれる肝油を、事ある毎に口にさせられるのでしょうね・・・


その後、船長のサイン入りの
北極圏通過証明書が一人一人に配布され、大切な記念品となりました。



 





 

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【北極圏通過証明書[わーい(嬉しい顔)]






船からは見えませんがこの辺のノルウエー西岸の外洋では、石油・ガスの掘削がおこなわれているそうです。うらやましいですね!
第5の航路図の左外洋側に、Svale,Norne,Skarv等々の表記がありますが、これらが海底油田の掘削地点名です。


 

1230サンネスショーエン(北緯66°01′5″ 東経12°38′2″)に寄港、停泊時間が40あるので街を散策。






 

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【赤い実は西洋ナナカマド 白の世界に良く似合う




 

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サンネスショーエンの街とスーパーマーケット








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サンネスショーエンの街は銅像が一杯





1310出港後 奇島セブンシスターの山並みが展望されました。
美しい7人の姉妹が、太陽の光にあたって石になってしまった、という伝説の山。







 

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【セブンシスターズ】





船の9階最上甲板にジャクジーが2基設けられており、寒風下いつも湯気が上がっているのに入る人がいないので、ツアー仲間男性3人でチャレンジしました。([いい気分(温泉)]湯温は38℃、外気温は-7

我々3人とその奥さん達の、寒そうな温感ギャップをご覧ください。






 

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【ジャグジーとその仲間】





 

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外気温が低いのでジャグジーの湯の中でも泡が冷たい!



 




夜のディナー[レストラン]では、船長から全乗客にグラス・シャンパンの差し入れ乾杯があり、船のオフィッサー達が制服で勢ぞろいして北極圏通過を祝い[手(チョキ)]ました。心憎い演出でした。

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【シャンパン
[バー]ディナー




 

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【サーバートレイに花火をつけて雰囲気を盛り上げます】





 

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【いつもテーブルのお世話をいただいたウェイトレスさんと】





20:30 ロルヴィーク(北緯64°51′5″ 東経11°15′3″)到着。近くを散策
暗くてよくわからないかもしれませんが、2隻着岸。後方は北行きフィンマルケン号(ストークマルクネスで見た船の2代目)





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【ロルヴィークの港】






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【ロルヴィークの街とローティーンが載って来た橇】







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【外壁が屋根の建物と照明付き椅子】



21:30 ロルヴィークを出港
 

まだここら辺でもオーロラが見える事があるとの話でしたが、上空は雲が厚くかかり観測不能でした。





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バレンツ海 雑感

『女王陛下のユリシーズ号』H.M.S. Ulysses という小説があります。故チャーチル首相の愛読書であると共に私も大好きな小説です。

時は第二次大戦の欧州戦線、ナチスドイツとソビエトが東部戦線で対峙して膠着状況に陥っていました。戦時物資の枯渇でソビエトの戦線維持は困難に陥っております。

ソビエトに戦線離脱の危機感を抱いた連合軍は、スコットランドのスカパ・フローからソビエトのムルマンスク港まで、厳しい冬の海で船舶による戦時物資輸送を敢行します。

イギリス及びアメリカが輸送船団FR77(輸送船36隻+護衛艦8隻)を編成し、護衛する旧式空母・巡洋艦・駆逐艦がノルウエーフィヨルドに基地を設けたドイツのユーボート群の攻撃から守りながら、ノルウエー海、バレンツ海、北極海を輸送するのですが、ユリシーズはこの護衛の任に当たっていた護衛部隊旗艦の巡洋艦です。 

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・・・がこの船団の本当の目的は別にあり、ノルウェーのフィヨルドに潜んだドイツのポケット戦艦「ティルピッツ」をおびき出して破壊するための、囮の役割が課せられていました。

厳寒期の激しい風雪と波浪に、それぞれの船はマストまで氷漬けになりながら、更にはドイツの水上部隊と潜水艦の魚雷攻撃に、輸送船・空母・護衛艦が次々撃沈され満身創痍になりながら、不屈の精神で死に向かって前進します。

しかしティルピッツは現れず、ドイツ軍重巡のアウトレンジ・レーダー射撃によってユリシーズも大破し、総員退去の上 艦長以下4名だけで体当たりを敢行します。進路上にいる仲間のゴムボートをも省みず重巡めがけて突進しますが、相次いで砲弾が命中し目的を達することなく北海の藻屑と消えたのです。悲壮な決意の元、大戦闘旗を掲げ全力で突入していくユリシーズの姿は、読む者の涙を誘うものでした。

今回のクルージングではその小説を思い出すと共に、私達の航路のはるか外洋側の航路で、幾多の輸送船、護衛艦やユーボートおよび多くの人命が北極圏の厳しい寒さの海に、沈んでいった激戦の事実に思いを馳せました。


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六日目(10月31日) (クルージング5日目)






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 【第6の航路図】






 

  
  


 

0630 トロンハイムに寄港。この停船時間が3時間30分あるので、下船してバスでトロンハイムの街とニーダロス大聖堂を見学。

(トロンハイム:北緯63°26′7″ 東経10°23′2″ 人口170000人。ノルウエー第3の都市。997年バイキングの王 オラフ・トリグヴァソン により築かれた古都。)






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トロンハイム見学に出発




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トロンハイムの街並み
家々のコーナーカットは昔の馬車走行の為





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トロンハイムの街並みと跳ね橋





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トロンハイムの街並み





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ニーダロス大聖堂





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ニーダロス大聖堂外壁の聖人彫刻 内部撮影は[パンチ]




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大聖堂内を案内のお嬢さん
トランスレートは添乗員




1000 次のクリスチャンスンに向け出港

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船内レセプションと各キャビンの廊下



1630 クリスチャンスン到着(北緯63°6′4″ 東経7°44′2″)。下船して散策。

到着3つの島の上に位置する美しい街。人口約22500人。8000年の歴史があるそうです。

 
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クリスチャンスンの街




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この街で歩きながら食べた、ソフトクリームは美味かった[わーい(嬉しい顔)]

 



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機雷のモニュメントの前で







 
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 【第7の航路図】

 

1700 モルデ港に向けてクリスチャンスンを出港





 

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00:00 オーレスン港の夜景






  
  





早いもので、慣れ親しんできたフッテイルーテン:MIDNATSOL号とは明日でお別れとなりました。
この夜、船内で滞在中にクルーズカード[ID]で購入した、飲み物・土産等の支払いを済ませました。

現金NKrもしくはクレジットカードでOKですが、カードはVISAMASTERだけが有効との事で、

AMEXDINERSは使用しませんでした。出発前に受けた旅行会社の説明とは異なり、この船ではこれらのカードも[決定]使用出来たようです。






 

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クルージング雑感:

クルージングは旅人にとって現世と隔離された世界です。キャビンにはテレビもラジオもありません。大好きな音楽[音楽]もあえて聞きませんでした。

船内放送は食事の時間、次の寄港地名と出・入り時間、オーロラが出た時の案内放送(終にこの放送は聞きませんでしたが)、北行き船との会合時刻程度です。この放送も電話をP1にセットしないと流れてきません。

日頃過剰気味のマスコミ報道に慣らされている我々乗客にとって、云わば幽閉とはこんな世界かな?と思わせるものでした。

ベッドメイクと室内清掃は毎日私達が室内に不在中に行われており、チップをデスクに置いておくのですが持って行ってくれません。掃除する人達はフッテイルーテンのユニフォームを着用していて、「私たちは給料を貰い、業務として清掃しているのです!」との清々しい自負心を感じました。

船内のパブリックスペースには、インターネット、テレビ、ジム、ジャグジー、サウナ、図書室そしてカフェ・バー、ランドリー、喫煙所等ほぼ何でもありますので、やろうと思えばいつでも24時間OKなのですが、そう云う気持ちになりませんでした。実にゆったりとした時間が過ぎていきました。

船外-7~-8℃、船内23℃、船の巡航速度は15ノット(27.8Km/h)、通り過ぎる島々を展望室から眺めながら、快適な環境での船旅でした。

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